はじめに、2024年1月1日の能登半島地震をはじめ全国各地で多くの台風や大雨による災害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災された方々へお見舞い申し上げるとともに一日も早い復興を願いたいと思います。
さて、コロナ渦の脅威は薄れ、一見平常時に戻りつつありますが、この3年間の影響は大きく、変更や中止となったものが戻るにはまだまだのような気がします。また、昨シーズンは暖冬による雪不足に悩まされました。県内では、スキー場の皆様の多大なご努力により営業し続けていただきましたが、滑走可能なエリアが限られ、大会はじめ事業や行事の変更や中止が相次ぎました。そのようななか、国民スポーツ大会(旧国民体育大会)県選考会は、アルペンが中の原の人工降雪機で作った標高差30mのバーンで、クロスカントリーが国際ゲレンデの道路とチャンピオンゲレンデの下部を周回する特設コースでかろうじて開催できました。中高総体も同じコースで開催しました。異例の開催でありました。スキー場の皆様のご理解とご協力なくしては開催できませんでした。スキー場の皆様に心より感謝申し上げます。
国スポのような全国規模の大会等も例外ではなく、アルペンでは標高差100m、しかも運び入れた雪の上という状況での開催となりました。これを機に、これからのスノースポーツ実施について、様々な方法等を再構築していく工夫や努力は不可欠のように思います。
全国的な雪不足の中ではありましたが、監督・コーチはじめ関係者が練習場所の確保等に奔走し、全国級の各大会に望みました。成績的には入賞まであとわずかであった国スポの成年男子リレーをはじめ、競技本部・教育本部それぞれが今後につながる力を発揮したように思います。競技本部では、SAJアルペン強化選手に伊澤星良選手(大山中)が選ばれました。本県では数十年ぶりの快挙であり、今後の活躍に期待したいと思います。教育本部では、群馬県尾瀬戸倉スキー場で開催された第21回全日本スノーボード技術選手権大会で井上一輝選手が決勝進出を果たしました。軌道に乗り始めたスポーツ医科学委員会の取り組みを活用しながら、競技本部・教育本部とも全国的に上位に食い込む選手の育成をさらに図っていきたいと考えています。
この春の役員改選により、今シーズンから39名の役員・理事の新体制で臨みます。従来からの良いものは継続しながら、さらに新しいものを取り入れたり時代にそくした方法を構築したりしながら事業や行事を進めてまいりたいと思います。
スポーツがなくても人間は生きてはいけますが、豊かな心と充実した人生の構築にスポーツにしか果たせない役割があります。ましてや西日本屈指のスキー場を有する本県にとって、スノースポーツは欠かせません。スキーおよびスノーボードの一層の普及・発展のため、また、競技力の向上のため、そして、何より会員の皆様はじめ全スキーヤーの皆様に安全に楽しくスキーを堪能していただくよう、役員一丸となって努力してまいります。今年の夏は酷暑が続きましたが、気象庁の長期予報では昨年より雪は多いという予報が出ており、期待されるところです。今後とも皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
最後になりましたが、日頃より本連盟に多大なるお力添えをいただいております鳥取県、鳥取県スポーツ協会、県内各スキー場、関係の皆様に厚くお礼申し上げ、また、変わらぬご理解とご協力をお願いし、ご挨拶とさせていただきます。
2024年10月吉日
鳥取県スキー連盟
会長 内田博長